ブックタイトルtakenakadaikudougukan-news_Vol39

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概要

takenakadaikudougukan-news_Vol39

総括:子どもには新鮮さと作る楽しみ、大人には郷愁、外国人を含め参加者多数今3月、6日間にわたり開催、幸いにして5日間は願ってもない晴天、最終日こそ肌寒い日でしたが、それでも子ども達は元気一杯。「作りそして遊ぶ」ことに夢中になり、大人達も巻き込み、今日ではTVでしかお目にかかれない昭和30年代の風景を竹中大工道具館(以下道具館)の中に再現してくれました。始まり:道具館の提案とプロジェクトチームのスタート映画「となりのトトロ」の時代設定である昭和20年から30年代、玩具とは子ども達が手軽に手に入れることができ、また自分達の手で作るものでした。「アニメーションにみる日本建築-ジブリの立体建造物展より-」展(2/24~5/6)開催に当たり、この時代の玩具を現代の子ども達が作り、遊ぶ、その様な光景を現出させたい、との提案を受けた事が始まりでした。この提案に賛同するボランティア17名の参加を得て「「昔のおもちゃで遊んでみよう!」プロジェクトチーム」がスタート、活動方針の基本を「子ども達が自分で作った作品を使って遊べること」としました。所要時間は子ども達の興味が持続すると思われる90分迄、製作の条件は当然ながら安全第一、必ず木工作業を伴いながらも刃物の使用は最小限とすることとしました。この前提のもと、ゴム鉄砲、水鉄砲、竹ぽっくり、サンドバギー、グライダー、やじろべえを製作することとし、遊ぶ玩具は、手作りの竹トンボ、竹馬、糸車、ペットボトル車を準備、コマのみ既製品を使用しました。準備作業を重ねるにつれ、メンバー各人の記憶の底にあったものが鮮明になり、作品への思いこだわりも強くなります。更にボランティア各人の経験も豊富とあって意見百出。「子ども達に良いもの」を求めて議論は行きつ戻りつ、この結果作品のマイナーチェンジも続出。手間が掛かると言いながらも郷きょうしゅう愁の細道をたどり、古き良き思い出を形にするという、そんな楽しい時間でもありました。作ったキットは、グライダー45機分、その他は各80個のキット。手作りであること、作業場所の確保、ボランティア各人のスケジュール調整、といった制約もあり、準備に約4か月を要しました。子ども体験教室本番参加への応募者数は、事前の申し込みに加え当日の飛び入り希望もあり、ほぼ満席の盛況でした。今回の大きな目的は、子ども達が自らの手で作品を作り上げることで、物作り、特に木工の楽しさを知り、併せて達成感と自信を体得してもらうことでした。この目的実現のため親御さん達に次のお願いをしました、「今日の主役は子ども達です、皆さんは子ども達を見守ることに徹して欲しい」と。製作中子ども達は作業に没頭、口数は少なく、目は輝き、完成した時「できたよ!!」との思いを込めて親御さんに見せる、この時の笑顔は素晴らしいものでした。他方我が子の作業に手はもちろん、口も出せない、この状況は親御さんにとって結構我慢の時間であったようです。余談ながら、竹ぽっくりが珍しかったのか、ポーランド人男性の飛び入りがあり、作る楽しみは万国共通かと妙に納得した一場面もありました。玩具今昔文=竹中大工道具館ボランティア「 昔のおもちゃで遊んでみよう!」プロジェクトチーム春休み子ども体験教室「昭和30年代のおもちゃをつくろう!」「昔のおもちゃで遊んでみよう!」を振り返る。6REPORT